金パラの紹介。メーカーや、成分など金パラ製品の詳細をご紹介。

金パラとは?

金パラ製品

金パラ(12%金銀パラジウム合金)とは、歯の詰め物(インレー)や、かぶせ物(クラウン)によく使われる保険適用の歯科金属の一つで、俗称として「パラ」「金パラ」「キンパラ」「銀パラ」とも呼ばれたりもしますが、正式には「歯科鋳造用12%金銀パラジウム合金」となります。

 

金パラ製品の組成・成分としては、金が12%、パラジウムが20%、とJIS規格(JIS適合品)で定められており、銀の含有率は50%前後、銅20%前後、その他インジウムなど数%が含まれています。 販売・取り扱うメーカーによって多少の成分バランス(銀・銅・インジウム等)・液相点・硬度など異なりますが、金とパラジウムの含有率に関しては、どちらのメーカーでも同一規格となります。


金パラの主成分の一つ、パラジウムとは??

金パラ製品

■パラジウムとは?
パラジウム【palladium】とは白金族元素の一つで、単体は銀白色の金属です。原子番号46の元素。元素記号はPd(パラジウム:palladium)となります。1803年にイギリスの化学者のウイリアム・ウォラストンによって発見され、【パラジウム】の名前の由来は前年に発見された惑星パラス (pallas)にちなんで【パラジウム:palladium】と呼ばれる様になりました。近年では歯科金属材料や歯科用貴金属製品の他、自動車部品(主に触媒)などの工業の分野でも使用されています。世界供給量がロシアと南アフリカ共和国の占める割合が85%以上もあり、経済情勢や政治情勢の変化で価格や相場が揺れやすいのがパラジウムの特徴です。

 

 

 

■パラジウムの価格と、需給バランス
一方、パラジウムを必要とする国としては、日本と北米が60%以上と高く、パラジウムの相場・価格の安定は経済において重要な課題となっています。パラジウムの需給は、主要生産国であるロシア・南アフリカからの供給(売却)が年によって大きく変わるため、その動向が最大の変動要因となります。需要面では総需要の約5割が先進国での自動車触媒と電子・電気部門に集中しているため、日米欧の景気動向が重要視されております。
また、パラジウムは白金の代替商品としての性格を持っており、白金価格があまりに割高になると、例えば、自動車触媒に用いる白金の使用量を減らし、パラジウムの割合を増やすといったことが行わております。その場合は、パラジウム価格の上昇要因となるが、逆にパラジウムが高くなりすぎると、白金に回帰するという傾向が見られます。

 

 

■パラジウムの商品市場
「パラジウム」の現物取引は、チューリッヒ(スイス)を基点に行なわれているロコ・チューリッヒ取引と呼ばれる大口の現物取引が主流です。 先物としては、NYマーカンタイル取引所(NYMEX)に「パラジウム」先物が上場されていますが、売買の活発さに欠けています。 日本では東京商品取引所に「東京パラジウム」が上場されています。

 

 

■歯科用材料としてのパラジウム
歯科用金属材料としてのパラジウムは、毒性が弱いことから、歯の治療用金属材料12%金パラ(12%金銀パラジウム合金)の成分として用いられ、用途として一般的には保険治療の際の詰め物(インレー)や、被せ物(クラウン)など俗に言う【銀歯】として活躍しています。